5/17の日経平均は27824.83円
-259.64(-0.92%)でした。
東証1部の騰落銘柄数は値上がり908/値下がり1211。
騰落レシオ(25日)84.86
売買代金は2兆4591億円。
日経VIは26.20 +2.11(+8.76%)
VIXは18.81 -4.32(-18.68%)5/14
業種別では、不動産、その他製品、空運などが上昇。
反面、非鉄金属、海運、サービスなどが下落しています。
個別では、トヨタ(7203)が2%を超える上昇。
任天堂(7974)やソニーG(6758)などゲーム関連がしっかりの動きです。
今期の増益計画が好感されたみずほ(8411)が大幅高になり、決算関係では、アサヒGHD(2502)や電通G(4324)も上昇しています。
1Q決算が好調で通期の見通しも引き上げたヤマハ発動機(7272)が9%を超える上昇になり、今期増益見込みで自己株取得も発表した三井不動産(8801)も買いを集めています。
その他、コロナワクチン大規模接種接種センターの予約開始を材料にANA(9202)や東急(9005)などレジャー関連もしっかりになり、以前このブログで紹介したインバウンドバブル関連のエアトリ(6191)住友林(1911)オープンドア(3926)アドベンチャー(6030)HANATO(6561)はそろって大幅高しています。
反面、東京エレク(8035)、レーザーテック(6920)、SCREEN(7735)など半導体関連が大幅安。
エムスリー(2413)やソフトバンクG(9984)など主力グロース株が軟調になっています。
今期の減益・減配計画が強い失望を呼んだゆうちょ銀行(7182)が8%超えの下落になり、メルカリ(4385)、BASE(4477)、AIinside(4488)などマザーズ主力株が軒並み値を崩しました。
マザーズで決算のさえないものは大きく売り込まれており、ヘッドウォータース(4011)やバンクオブイノベーション(4393)、ベビーカレンダー(7363)など多くの銘柄がストップ安まで売り込まれました。
日経平均は寄り付き天井で反落!
戻り売りが強く、不安定な動きが続きます。
上記ボリンジャーバンドをみると、かろうじて、‐2σ(27802円)上はキープしています。
この水準を維持できるかが短期目線では重要で、‐2σを割り込む動きになれば、‐2σとー3σの間を推移しながら下落していくバンドウオークが始まる恐れがあり、一段安を覚悟する必要があります。
もし、仮に下落した場合、200日線(26400円)近辺がメドになると思います。
さて、今回マーケットではインフレリスクが盛んにさけばれています。
それにしても、日本株は米株をはるかに上回る下落率になっているのはなぜでしょうか?
上記は日本のCPIとPPIの推移ですが、特に問屋さんの段階での物価のPPI(企業物価指数)は1%程度です。
5/11に発表になった中国のPPIは6.8% 5/13に発表になった米国PPIは6.2%(3月のPPIは12%でPPIが13日に下がったため米国市場は落ち着いた)です。
米国と中国のPPIが上昇しているのに、日本は大したことないと思いがちですが、上記の需要段階別の物価指数をみると川上である素材材料の部分は大きく上昇していることがわかります。
それに対して、中間財、最終財はそれほどでもありません。
要するに、値上げをがまんしているということです。
日本は資源がなく加工産業が主産業です。
値上げをがまんしているということは、企業の利益が減少することになり、企業業績が悪化していくかもしれないということをマーケットが織り込みにいっているということです。(日本はコストプッシュインフレに弱い)
素材の上昇が、日本企業にも深刻な影響があることがわかりましたが、商品市況の見通しはどうなのか?
上記は住友鉱山の先日の決算資料から抜粋したものですが、銅価格については投機資金が流入しており、これから下落するとみて価格を予想している。ニッケルについても期待値が先走っており、やや織り込み済みとの記載があり、商品市況が落ち着きを取り戻す可能性を示唆しています。
上記は商船三井の決算資料から抜粋したものですが、コンテナ市況は、しばらくは好調であるが、期中には軟化するという見通しが書かれています。
米国で、コロナワクチンが普及すれば、外に出る人が多くなり、これまで、大きな受注を取っていた家具などを購入する人が減る=コンテナ市況が軟化するということです。
また、軟化する時期は夏場から夏の終わりにかけてとのことで、このことは、夏場にかけての米CPIに影響がでてくる可能性があります。
私はマーケットはインフレに対し、前のめりに反応しすぎていると思っていまして、ここ数か月の間に落ち着きを取り戻すのではないかと考えています。