8月10日 相場概況
東証一部の騰落銘柄数は値上がり1312/値下がり790
騰落レシオ(25日) 89.28
売買代金 東証一部 2兆6076億円
マザーズ 943億円
日経VI 19.57 +0.02(+0.10%)
VIX 16.72 +0.57(+3.53%)8/10 16:30現在
業種 空運、医薬品、陸運など上昇。
その他製品、非鉄金属、石油・石炭など下落。
個別 コロナの自宅療養が話題にのぼる中、飲み薬の年内承認が期待されている塩野義製薬(4507)が6%を超える大幅上昇になり、1Qが2ケタ増益となった参天製薬(4536)や第一三共(4568)、エーザイ(4523)など薬品株の多くが物色される動きになりました。
日経新聞でお盆の旅行予約が増えていることが報じられたことを材料にJAL(9201)、ANA(9202)の空運株が大幅高になり、富士急行(9010)や西武HD(9024)などの鉄道株も軒並み買われています。
強い米雇用統計により米長期金利上昇が見られたことから、三菱UFJ(8306)やみずほ(8411)など銀行株が堅調になり、豪州生保の買収を発表した第一生命(8750)も買われています。
業績好調が伝わった三井金属(5706)、日本冶金工(5480)、DOWA(5714)など非鉄金属株が急伸し、ミズノ(8022)やデサント(8114)など上方修正を発表したスポーツ関連も大幅上昇しています。
反面、任天堂(7974)やソニーG(6758)など先週決算を消化したゲーム関連株が大幅安になり、通期の見通しが保守的とみられたレーザーテック(6920)も引けでは1%未満の下げに留まりましたが、一時20000円の節目を割り込む下落になりました。
住友鉱山(5713)は上期の見通しを大幅に上方修正したものの、通期の見通しを出さなかったため6%を超える下落になり、今21.12月期が営業赤字に転落する見通しとなった大幸薬品(4574)は10%を超える下落になっています。
決算が失望を呼んだ銘柄は総じて厳しく、1Qが営業減益になった大和ハウス(1925)は大きく売り込まれ、同じく減益を発表したりらいあ(4708)やGMOペパボ(3633)なども10%以上の急落になっています。
日経平均は続伸!
しかしながら、一時300円以上上昇し、200日線(27948円)や25日線(28004円)を上抜くも、押し戻され、長い上髭の十字足で終わっています。
オプションの手口から考察した短期筋のアムロの吊り上げからの下落という形になっており、明日はSQ週の魔の水曜日に該当し、マーケットが大きく振れる可能性もあるので注意が必要と思います。
似たような動きは約1か月前の7月13日にも見られ、この時も25日線に跳ね返され、長い上髭の十字足を作っています。
この時は、日経平均は、この日を境に約1500円の下落になりましたが、今回もこれで天井感がでてしまうのか、再び25日線を上抜く上昇に転換していくのか要注目になると思います。
さて、今後、マーケットが上昇に転じていくためには、衆議院の解散がいつおこなわれるかということがカギになってくると思われます。
上記は総選挙期間中の日経平均の騰落率ですが、選挙期間中は、いずれも日経平均は上昇していることがわかります。
選挙だからということはないのかもしれませんが、選挙前には、たいてい経済対策が打たれることが多く、そのことがマーケットを押し上げている可能性があると思われます。
今回も30兆円を超える経済対策を予測するシンクタンクもありますが、麻生大臣は、本日現状では検討していないとコメントしています。
通常のスケジュールで考えると、パラリンピック終了後、9/17に総裁選の告示 9/29に党開票 その後臨時国会で10月解散というシナリオになりますが、与党もコロナ沈静化に全力を挙げると宣言している以上、新規感染者数が減少してこないと解散に踏み込むことはできません。
過去において、1976年に一度だけ、解散によらず任期満了で選挙になったことはありますが、与党にとっては、支持率が低下している現状で、コロナを横にらみしながら、いかに効果的なタイミングで解散を宣言するか思案中であると思われます。
マーケットは、いましばらく不安定な状況が続くと思われますが、今後政治日程も考慮しながら考察していくべきと思われます。